こんにちは、ラ・ヴィネの店長 阿保です。
今回のフランス出張では、初の快晴で清々しい朝です。徐々に暑い夏が近づいています。
さて、いよいよ本日の生産者訪問が最後となります。自分で旅程を組んだとは言え、なかなかハードで若干息切れしておりますが、生産者訪問は丁寧に!
いつもであればボルドー訪問では、ネゴシアンに趣き、集中的なテイスティングマラソンのような20種類とか、多い時には30種類以上ものワインを正味1~2時間程度で一度に味わうようなことを行っていますが、半日という短い時間での今回のボルドー訪問では、珍しく小規模の蔵元を訪問してみます。
まずは、ジロンド河右岸のブライ地区の蔵元です。河を挟んでちょうどマルゴー地区とサン・ジュリアン地区の境目辺りのお向いです。
ここを訪れた理由は、最近ボルドーでもビオ系のワイン造りが多くなってきており、そんな造りで最近注目されている蔵元だったからです。取引するかどうかまずは蔵元訪問してみて考えてみます。
早速、若き当主のヴァンサンの案内で、その有機的に栽培される畑を見せてもらいました。
近くには全く葡萄樹がなく、草ぼうぼうの区画もあり、話を聞いてみると、アリババのジャック・マーが購入した区画で、なにもしていないという事です。なにかちょっと怖いですよね。確か昨年失踪したような・・・
そしてカーヴに行くと、やはりアンフォラや、セメント製のエッグタンクがあったりと、かなり最近のビオ系生産者の感じです。
早速テイスティングです。ここではメルロやセミヨンを用いたペット・ナット(ペティヤン・ナチュール)も仕込んでおり、また当然ですが、酸化防止剤無添加もいろいろ造っています。
全体的には、ブライのテロワールを感じさせるタニックな収斂性の強いワインですが、比較的穏やかな抽出感のものに好印象のものが多かった印象です。
そしてお次は、ラ・ヴィネでも人気の蔵元シャトー・ペナンです。
右岸の都市リブルヌに近いジェニサック村の蔵元で、安いワインが殆どのアントル・ドゥ・メール地区でも別格の評価を得ており、既に30年以上前から優れたワインを生み出し続けています。
近年では偉大なパトリック・カルテロンから、息子のエチエンヌ&アントワーヌに引き継がれており、そのワイン造りには隙がありません。案内してくれたのは長男エチエンヌです。
ラ・ヴィウネではいまだに2015年ものなど、古めのものを取り扱っていますが、蔵元の最新ヴィンテージの各キュヴェも総じて美味しくとても心躍るものでした。
午後はボルドー中心部のサン・ジャン駅でレンタカーを返し、ここでひとまず大体終了です。いつものことですが、レンタカーを返却した時には、ほっとします。(レンタカーでの移動距離は約2350kmとなりました!)
ここからは、TGVを利用してパリ入りです。今まで車だったので、サンプルでもらったワイン等、ここからは自力で持っていくのがまた難儀ですが、各蔵元のご厚意でいただいたワインは大切に日本へ持ち帰り、みんなで試飲してみたいと思います。
今日はストの影響もなく、ボルドーから約3時間でパリ・モンパルナスへ到着です。
ホテルまでたどり着いてようやく使命を果たした感じです。
さて、夜はパリでいつもお世話になっておる方とご一緒させていただきました。フランスで日本酒や焼酎、梅酒などの啓蒙を行い、多くの星付きレストランへ案内している方です。
今日は、パリのステラマリス出身で現在独立してパリ12区にお店を構える奥田夫妻のRestaurant TOWAです。
最後は皆さんと記念撮影してしまいました。
今回、4年ぶりとなる生産者訪問、やはりとても刺激的で収穫も大きく、定期的に現地情報を更新していかないといけませんね、秋にはまたほかのスタッフの生産者訪問も予定していますが、ラ・ヴィネのスタッフが皆現地情報をもって、お客様をお迎えできると、よりラ・ヴィネらしさが増してきそうです。
ひとまず、帰国しましたら、また店舗で皆様のご来店をお待ちしておりますので宜しくお願い申し上げます。