DOMAINE FLEUROT LAROSE
伝統的熟成ワインの魅力を現代に伝えるフルーロ・ラローズ
「ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ」がブドウ栽培の文化的景観として、2015年に世界遺産に登録されたことはよく知られていますが、その中心部であるコート・ドールの南端、カジノのある村としても知られるサントネイ村で、1872年の設立から現在まで4世代に亘って継承される蔵元がフルーロ・ラローズです。
2017年9月、日仏友好160周年でフランスを公式訪問中であった日本の皇太子様が、このフルーロ・ラローズを訪問したことはフランスでも大きな話題となり、日本でも一部のブルゴーニュ・ファンの方にのみ知られていた蔵元が、一気に多くの人々に認知されるようになりました。
現在蔵元の運営は4代目当主のニコラさんと日本人の奥様久美子さんが担っており、次代を担う長男フランソワと次男ミシェルも着々とワイン造りを学んでいます。先代ルネ・フルーロの時代から、ワイン造りのスタイルは一貫しており、伝統的な長期熟成を見越した造りが特徴。現在では農薬の使用量も最小限に、より洗練されたワインを生み出しています。
由緒正しきシャトーと至宝の特級畑ル・モンラッシェ
1912年に購入した蔵元の代名詞でもあるシャトー・デュ・パス・タンは、かつてデュヴォー・ブロシェ家が所有しており、ロマネ・コンティも保管されていたという由緒あるシャトーです。シャトーに隣接した一級畑はモノポール(単独所有畑)として有名なクロ・デュ・パス・タンであり、ここから生み出される赤白は共に非常にしっかりとした骨格を感じさせる素晴らしいものです。
また、かつて修道院のあったシャサーニュ・モンラッシェの一級アベイ・ド・モルジョ、さらにモルジョの区画の中にある名高い一級クロ・ド・ラ・ロックモールは蔵元が単独で所有するものであり、その白ワインの熟成ポテンシャルは目を見張るものがあります。
そして蔵元の名を不動としているのは、やはり特級の二大巨頭であるバタール・モンラッシェとル・モンラッシェです。こちらはそれぞれ僅か1樽程度の生産量であるため、現在では入手が極めて困難となっています。
これら宝珠のワインの熟成には、シャトー・デュ・パス・タンの地下2階にある、ブルゴーニュ地方でも最も深く美しいワインセラーが使用されます。非常に理想的な保存環境のもとでゆっくりと時を過ごしたワインは、伝統的な熟成ワインの魅力を余すところなく伝えてくれます。
生産者
DOMAINE FLEUROT LAROSE(ドメーヌ・フルーロ・ラローズ)
生産地
ブルゴーニュ地方 コート・ド・ボーヌ地区、サントネイ村
歴史
1872年創設。由緒あるシャトー・デュ・パスタンは、1912年にフルーロ家が購入。かつてはロマネ・コンティの醸造・熟成にも使われた歴史的な建物で、現在は4代目当主ニコラ・フルーロ氏と日本人の久美子夫人が居住している。
哲学・こだわり
「果実の個性をピュアに活かす」ことを重視し、新樽の使用を抑えた伝統的な醸造を継承。畑では化学薬品の使用を極力避け、土壌の持つ特性を引き出す栽培を行っている。
栽培・醸造方法
所有畑は約7ha。特級畑ル・モンラッシェとバタール・モンラッシェを筆頭に、モノポールとして「クロ・デュ・パスタン」や「クロ・ド・ラ・ロックモール」も保有。地下2階のカーヴは自然空調で、年間を通して温度・湿度が安定し、最大2000樽もの熟成が可能。
代表的なワイン
- SANTENAY 1ER CRU CLOS DU PASSE TEMPS(白・赤)
- CHASSAGNE MONTRACHET 1ER CRU CLOS DE LA ROCQUEMAURE(白・赤)
- BATARD MONTRACHET GRAND CRU
- LE MONTRACHET GRAND CRU


















