香ばしく揚がった皮をパリッとかじると、中からあふれ出す豚肉の旨味と、甘酸っぱい秋のりんご。
そんな今の季節ならではの豊かな味わいにぴったりと寄り添ってくれる、フランス・リムー産の辛口スパークリングワインをご紹介します。
今回ご紹介するワイン
グラスに注ぐと、フレッシュな柑橘や洋梨、青りんごを思わせる、みずみずしい香りが立ち上がります。
口に含むと、まず感じるのはキュッと引き締まった酸と、なめらかに溶け込んだ細かな泡。爽やかな飲み口ですが、しっかりとエキスが詰まっています。中盤からは、チョークを思わせるようなすっとしたミネラル感が広がり、味わいに一本芯が通っています。
そして私が「おっ、いいな」と思ったのは飲み込んだあと。皮のまま青りんごをかじったときのような、ほんのりとした苦味がかすかに残って、この引き締め方がとても上品です。
最初に感じる爽やかな果実味のあとを、ミネラルとほろ苦さがきゅっと引き締める。爽やかなだけでは終わらない、この奥行きのある味わいが、食事と一緒に楽しみたくなる理由かもしれません。
このワインに合う料理
豚肉とりんごの秋春巻き

レシピ
材料(3〜4人分・10本)
・春巻きの皮……10枚
・豚こま切れ肉……250〜300g
・りんご……1個
・玉ねぎ……1/4個
・生姜……小さじ1(すりおろし)
・酒……小さじ2
・塩……小さじ1/3程度
・黒こしょう……少々
・揚げ油……適量
ハニーマスタードつけだれ
・粒マスタード……大さじ1
・ディジョンマスタード……小さじ2
・りんご酢……小さじ1
・はちみつ……小さじ1
・塩……ひとつまみ
作り方:
豚肉は1cm幅、3〜4cm程度の細切りにする。りんごは皮付きの細切り、玉ねぎは薄切りにする。
豚肉に塩、黒こしょう、生姜、酒で下味をつける。
フライパンで豚肉を炒め、8割ほど火が通ったら玉ねぎとりんごを加える。りんごは少しシャキッとした食感を残すくらいで火を止める。

粗熱が取れたら春巻きの皮で包み、170〜180℃の油できつね色になるまで3〜4分ほど揚げる。
ハニーマスタードの材料を混ぜ合わせ、つけだれにして召し上がれ。
ペアリングポイント
春巻きに、スパークリングワイン。少し意外な組み合わせに思えるかもしれませんが、パリッとした揚げ物に辛口のスパークリングワインは、実はかなり相性が良いです。
まずは春巻きの油っぽさを、きめ細かな泡とキュッとした酸が軽やかにしてくれます。ひと口食べたあとにワインを飲むと、口の中がすっとリセットされて、また春巻きに手が伸びます。
そして、この組み合わせで面白いのが、りんごとハニーマスタード。りんごの甘酸っぱさやマスタードの風味に、ワインの青りんごや洋梨を思わせる果実味が重なって、料理とワインを自然につないでくれます。
さらに、豚肉のしっかりとした旨味にも、このワインの味わいがよく合います。豚肉のコクを受け止めながらも重たくなりすぎず、料理とワインを交互に楽しみたくなる、そんな組み合わせです。
秋のりんごを使った春巻きと、青りんごを思わせる果実味を持つブランケット・ド・リムーの組み合わせ。
食べてみると「なるほど」と思っていただけるはず。ぜひご自宅で試してみてください。





