
どうも!ペアリング部、切込隊長の西岡です。
ようやく秋めいた空気が漂い始め、ワインの旨みをじっくり味わいたくなる季節になりましたね。
そんな時におすすめなのが、イタリア南部・プーリア州の自然派オレンジワインです。
プーリア州はオレンジワインの生産が盛んな地域。郷土感を意識したパスタを合わせれば、食卓は小さな“南イタリア”に早変わり。
……残念がら、私のキッチンから海も白い街並みも見えませんが、ペアリングが届けてくれる「旅気分」を味わいましょう!
今回ご紹介するワイン
テイスティング
グラスに注ぐと、やや霞みを帯びたアンバー。蜂蜜を思わせるような光沢があります。
香りは、柑橘やアプリコット、マーマレードの甘やかな印象に、カモミールティー。
時間と共に、石灰やレモンピール、ウコンやジンジャーのようなスパイス香。
発酵したリンゴのような、ユニークなニュアンスも顔をのぞかせます。
口当たりは柔らかく、角の取れたアタック。
果実のジューシーさよりも、発酵感のある酸味が前に出ている印象です。
ミドルには、やや塩味のあるミネラル感や、出汁のような旨味をしっかりと感じます。
その後、オレンジピールや、紅茶の渋みを思わせるタンニンが軽く舌を引き締め、余韻は短めながら、スパイスやハーブの残り香が心地よく続きます。
まるで、発酵が織りなす物語をグラスを通して味わっているようでした。
自然派オレンジワインが持つ野性味と素朴さを、じっくりと感じさせてくれます。
自然派にある程度親しんでいる方なら、この個性、かなり楽しめるのではないでしょうか?
合わせる料理
「しらすとブロッコリーのオレキエッテ レモンの香り仕立て」

レシピ
<材料>(3〜4人分)
・オレキエッテ:250g
・釜揚げしらす:100g
・ブロッコリー:200g(小房に分ける)
・アンチョビフィレ:3〜4枚
・ニンニク:1片(みじん切り)
・パン粉:大さじ4
・エキストラバージンオリーブオイル:大さじ4〜5
・レモン:1/4個
<手順>
パン粉を炒める
フライパンにオリーブオイル大さじ2とパン粉を加え、弱火で香ばしくきつね色になるまで炒め、取り出す。
パスタとブロッコリーを茹でる
たっぷりの湯に塩を加え、オレキエッテを袋の表示より1分短めに茹でる。
茹で時間残り3〜4分でブロッコリーを加える。
ソースの準備
フライパンにオリーブオイル大さじ2とニンニクを入れ、弱火で香りが立つまで炒める。
香りが立ったらアンチョビを加え、潰すように混ぜ合わせる。
パスタの茹で汁を加え、乳化させてソースに。
パスタと合わせる
茹で上がったオレキエッテとブロッコリー、しらすをフライパンに加え、ソースと絡める。
パン粉を3/4フライパンに加え、残りは飾り用にとっておく。
仕上げ
皿に盛り、残りのパン粉をかけ、レモンの皮をおろしかけ、レモン果汁を軽く絞る。
ペアリングポイント
耳たぶ型の「オレキエッテ」は、プーリアの郷土パスタ。
オレンジワインと合わせると、口に運ぶたびに香るレモンが爽やかさを演出し、パン粉の香ばしさがワインの酵母っぽいニュアンスに寄り添います。
素朴で複雑味のあるこのワインだからこそ、アンチョビやしらすの磯香や旨味がじんわりと響き合って、深みや立体感を生み出します。
地中海は遠けれど、気軽に南イタリア気分を味わえるペアリング。パスポートもいらず、ある意味、コスパは最強です!
ぜひ、お試しくださいね。





